本・読書: 2008年2月アーカイブ
作家、阿川弘之氏が自らの見聞や読書体験から、近代日本の要人の行動や発言、英国人の見識、日本海軍の伝統を通して、人間の叡智を綴った一冊です。
最近、自己啓発関連の本を中心に読んできたため、長く人生を歩んできた人の考え方も学びたいと思い、読んでみました。
阿川氏は、自分には「大人の見識」の持ち合わせは無いとした上で、自身の「懐古談」を通して、読者に自分たちの叡智を育てる参考にして欲しいと書いています。
最近、「品格」という言葉の入った本がベストセラーとなったり、これに続けとばかりに「品格」をつけたタイトルの本が目立ちます。
私は阿川氏の作品を読んだことが無く、作品も知らなかったこともあり、この本も現代社会のありさまを嘆いて、こうあるべきだと説くような内容かと思っていたため、ちょっと意外な内容でした。
阿川氏は、海軍に入った経歴があり、著名な作品に海軍提督三部作があり、阿川氏の作品をよく知る人にとっては、違和感の無い内容かもしれません。
最後は孔子の見識で締めくくられているものの、全体的に戦時中の話が多いため、抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、一つの見方として読めば、学ぶ点はあると思いますし、近代日本史の知識としてとらえることもできると思います。
中でも英国人のユーモアについては、日本人が学ぶべき点だと思います。
ただし、これはセンスの問題でもあるため、気をつけないと、予想とは裏腹の結果をもたらすことにもなりかねませんね。
本書では、主に独立企業家向けに、ビジネスの成功にはまず個人のブランド作り上げることが必要であるとして、このパーソナルブランドの築き方を解説しています。
著者はピーター・モントヤという全米No.1パーソナルブランディング・コンサルタント。
訳者は、「レバレッジ・シンキング」などの著者である本田直之 氏。
本田氏のレバレッジシリーズを読んで、本書が紹介されていたので、読んでみることにしました。
パーソナルブランドについて、その意味、必要性から、構築方法、その維持に至るまで解説されています。
ブランディングについては、会社の名称のつけ方、名刺やパンフレット、Webサイトの作り方(内容)について解説されています。
また、ケーススタディによる解説や重要事項もまとめられており、理解しやすい構成になっています。
驚くような方法というものがあるわけではありませんが、パーソナルブランドについて、ここまでまとめられているという点で、とても有益で貴重な一冊だと思いました。
しかし、残念なのは、翻訳がよくないところです。
日本語として、理解し難い直訳的な表現が目立ち、読んでいてストレスを感じる部分が多々あります。
翻訳の能力はもとより、出版社はなぜこのまま出版したのか、疑問を感じます。
